タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


 一日目は、平和学習や首里城の見学をした。
 今夜は那覇のホテルに泊まり、明日の朝、北部へ向かう予定だ。

 夜を迎えた六人部屋は、お風呂上がりの熱気とシャンプーの匂いでいっぱいだった。

「えーっ! それで、それで?」

 修学旅行らしく、女の子同士、恋バナで盛り上がっている。

「『国際通りの自由行動、一緒にまわろう』って……!」

「キャーッ!」

 他クラスの男子と付き合うことになった子が、頬に手を当てて照れていた。

「あずさは? 涌井以外で、何かないの?」

「いやあー、何もないよー……」

 そう言いながら、目が泳ぎまくっている。
 蓮沼くんからの告白については、ここでは明かさないらしい。

「若ちゃんは?」

「えっ、私ー?」

 話を振られた若ちゃんは、目を丸くしながら自分を指差している。

「全っ然、何もないんだよねえ」

(…………)

 本当に何もなさそうなその答えに、少しだけ安堵する。


「じゃあ、ひな子は?」


 そして、私にも回ってきた。