タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。

 ◇

 沖縄行きの飛行機に搭乗する前。
 空港のトイレに入って、気づいた。

(うわー。今かあ)

『あれ』の日が、きていた。

 日程的にはそろそろだったから、一応、準備はしてきたけれど。
 よりによって、修学旅行初日。

(まあ……しょうがないか)

 息を吐きながらトイレを出て、クラスの列に戻った。

 浮かれた声が飛び交う中、涌井が淡々と点呼を進めている。


「藤沢さん」


 クラスの女の子たちと話していたら、後ろから呼ばれた。

「おはよ」

 慎之介、だった。