タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


「……どれが一番よかった?」

 足元の砂利を軽く蹴りながら、問いかける。

「んー。二曲目かな?」

「おー。あれか」

 少し考えて、気づく。

「そういえば、藤沢が文化祭で踊ってた曲と、テイスト似てるよな」

「あっ、そうかも! あの曲、私が希望したんだ」

「へえ。じゃあ、俺と好み似てるわ」

「……そうなの?」

「うん」

「えーっ!」

 ぱっと、その顔を輝かせる。

「慎と好きなもの重なった! すごい嬉しい!」

「…………」

 胸の奥が、ぎゅっとなる。

 俺も、嬉しい。

「……兄貴に感謝だわ」