タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


「ありがとう」

「めっちゃ可愛かった!」

「アハハ。一応、カッコいい系を目指してたんだけど」

「あ、そうなん? どっちにしろ最高だったよ!」

 よそ向きっぽくはあるけれど。
 藤沢は、笑顔を返していた。

「ていうかさ。これ、うまくできなくて。結んでもらっていい?」

 近藤が首元のネクタイをつまんだ。

「あー、うん。いいよ」

「助かる!」

 藤沢が、近藤の前に立つ。

 襟元に手を伸ばして。
 水色のネクタイを、手際よく結んでいく。

(……近くね?)

「はい。できた」

「おー。ありがとう!」

「いえいえ」

 藤沢は、俺に視線を移した。


「南くんのも……やろっか?」