タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。

 ◇

 自分たちの劇が始まる前に、教室へ戻った。

 衣装に着替えたり、小道具を確認したり。
 みんな慌ただしく準備を進めている。

 しばらくすると。

 ダンス部の発表を終えた藤沢と立花さんが、戻ってきたのが見えた。


 廊下で――新山から話しかけられている。

 感想を、伝えられているのかもしれない。


 やがて、教室に入ってくる。
 俺たちを見つけた立花さんが、「あっ」と声を上げる。

「はっすーたち、観に来てくれてたでしょ! ステージから見えたよ〜」

「いやあっ、二人ともめっちゃよかったよ! おつかれ!」

 露骨に声を上擦らせる、蓮沼。

(わかりやす……)

 立花さんの隣にいた藤沢も、俺のほうを見ながら「ありがとー」と微笑む。

(…………)

 そのとき。

「藤沢さん! 俺も観に行ったよ〜」

 近藤がやってきた。