タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


 そして、体育館の照明が落ちた。
 歓声が上がる。

 軽快なポップミュージックとともに、ステージが一気に明るくなった。

 色とりどりの衣装に身を包んだダンス部員たちが、リズムに乗りながら現れる。

 その中から。

(……いた)

 すぐに見つけた。
 音楽に合わせ、本当に楽しそうに踊っている。

 藤沢のダンスを見るのは、これが二回目。

 前に見たのは、三月。
 三年生の卒業を祝う会だった。

 付き合い始めて、まだ一か月も経っていなくて。

『なんで、あの子が俺と付き合ってんだ……?』

 ステージにいる彼女を見て、そんなことばかり考えていた気がする。

 でも、今は――。

 ここにいる男、全員に。

(見んなよ)

 わりと本気で、そう思ってしまっている。