タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


 いよいよ、文化祭当日を迎えた。

 体育館のステージ前。
 ダンス部の発表が始まるのを、蓮沼たちと待っている。

 すでにかなりの人が集まっている。

 数メートル離れたところには――新山もいた。

(…………)

 反射的に、そちらから目を逸らす。

 最近の俺は、どうかしている。

 藤沢に触れたくて。
 独占したくて、仕方がない。

 この前だって、蓮沼と楽しそうに喋っているのを見ただけで妬いた。

 そのあと、家に呼んで。
 また、自分から抱きしめたり――してしまった。

(……あああああ)

 マジで、自制が効かなくなっている。

「慎之介、頭いてーの?」

 蓮沼から、顔を覗き込まれる。
 無意識のうち、両手で頭を揉んでいたらしい。

「あ……いや」

「?」