タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


「べつにー?」

 目も合わせずに返す。

 すると。

「……自分だって、蓮沼と楽しそうに喋ってたくせに」

「……ええ?」

 彼は私ではなく、手元のパネルを見ている。

「あずさの話、聞いてただけだよ?」

「へー。あっそ」

「……やきもち?」

 顔を覗き込むようにして尋ねる。

「べつに」

 即答された。

 さっきの私と、まったく同じ返し。
 思わず、口元が緩みそうになる。

 彼は、使いかけのガムテープを、意味もなくコロコロと転がしている。
 明らかに、不貞腐れている。

(なにそれ)

 胸の奥が、ぎゅん、となった。