タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。

 ◇

 やがて、部活を終えたサッカー部が、教室に入ってきた。

 慎之介と、目が合う。

 汗をかいたのだろう。
 髪が、湿っている。

 格好よくて、可愛い。

 つい、じっと見つめていたら、目だけで挨拶してくれた。

 きゅん、としていると。
 蓮沼くんが、こちらに近づいてきた。

(あずさと話したいのかな)

 そう思ったけれど。

「あずさー。ちょっとこっち持ってくれない?」

「はいはーい」

 彼女は、パネルを立てかける手伝いを頼まれ、行ってしまった。

 入れ替わるかたちで、蓮沼くんが私の目の前に座る。

「……空振りしたーっ」

 小声で、悔しがっている。