タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


「なんで! 隠す意味は!?」

「…………」

 呆れられ、答えに詰まっていると。

「あー。正直、周りにあれこれ言われんの、めんどいよな? 二人で幸せに過ごせてたら、それでいーよな」

 従兄弟は、あっさりと共感してくれた。

(……そう。それ)

 救われたような気持ちになりながらも。
 どこかで、ちくりと引っかかるものがある。

 姉のほうが、正しいことを言っているような。

「あんた……こんな可愛い子と付き合えるなんて、奇跡なんだからね!?」

 姉が、びしっと人差し指を突きつけてきた。

「誠心誠意、付き合いなさいよっ!?」

「……ハイ」

 小さく返事をして、視線を逸らした。

 俺がまだ『好き』とすら言えていないことを知ったら、蹴られるかもしれない。