初七日を済ませた後、宗さんには十分な退職金を払った。
宗さんはこんなにもらえないと言ってくれたが、そう思ってもらえるだけのものを渡せたのが、せめてもの主人の気持ちだと言って受け取ってもらった。
夫は本当に宗さんを頼りにしていて、二人になった時も楽しそうに阿吽の呼吸で仕事をこなしていたのだ。
七十歳で何の憂いもなく仕事をやめようと決心できたのも宗さんという存在があったからだと、ありがたく思っている。
夫は三男だった為、墓をどうするか悩んだ。
加奈子は韓流ドラマでよく見る細かい仕切りのロッカー式の納骨堂がいいなあと思ったり、樹木葬というのもあるなあと考えていた。
結局子供達と相談して、墓を買うのはやめた。
墓は維持管理やお墓参りにいかなくてはという強迫観念にかられるのも子供達が可哀そうだと思うからだ。
というか本当は加奈子自身が、そう思うからに他ならない。
子供達にかこつけたが、お彼岸やお盆に正月等、それぞれの時節にはお墓参りと墓掃除もしなければならない。
お墓を作れば、子供達や孫達も墓を守っていかなければいけないという事になる。
加奈子の友人の中にも墓じまいしたいが、お寺に相当なお金を納めなければいけないと言われて、もめている人もいる。
何にせよ終う時は大変なのだとつくづく思う。
会社を閉める事や夫の死後の様々な処理も、まだまだ終わりそうもない。
皆何にも持たずに裸で生まれ落ちたのに、生きているうちにというより生きる為に身に付いたしがらみや諸々の持ち物を、死ぬ時には持っていけないのだから、残されたものが終うしかないのだ。
宗さんはこんなにもらえないと言ってくれたが、そう思ってもらえるだけのものを渡せたのが、せめてもの主人の気持ちだと言って受け取ってもらった。
夫は本当に宗さんを頼りにしていて、二人になった時も楽しそうに阿吽の呼吸で仕事をこなしていたのだ。
七十歳で何の憂いもなく仕事をやめようと決心できたのも宗さんという存在があったからだと、ありがたく思っている。
夫は三男だった為、墓をどうするか悩んだ。
加奈子は韓流ドラマでよく見る細かい仕切りのロッカー式の納骨堂がいいなあと思ったり、樹木葬というのもあるなあと考えていた。
結局子供達と相談して、墓を買うのはやめた。
墓は維持管理やお墓参りにいかなくてはという強迫観念にかられるのも子供達が可哀そうだと思うからだ。
というか本当は加奈子自身が、そう思うからに他ならない。
子供達にかこつけたが、お彼岸やお盆に正月等、それぞれの時節にはお墓参りと墓掃除もしなければならない。
お墓を作れば、子供達や孫達も墓を守っていかなければいけないという事になる。
加奈子の友人の中にも墓じまいしたいが、お寺に相当なお金を納めなければいけないと言われて、もめている人もいる。
何にせよ終う時は大変なのだとつくづく思う。
会社を閉める事や夫の死後の様々な処理も、まだまだ終わりそうもない。
皆何にも持たずに裸で生まれ落ちたのに、生きているうちにというより生きる為に身に付いたしがらみや諸々の持ち物を、死ぬ時には持っていけないのだから、残されたものが終うしかないのだ。



