何も言わずにお願いできないので、長女の離婚をお願いしたい事と原因はDVだとはっきり言った。
税理士は毎月家に来てくれていたし、夫の相続の時にお世話になっているので裕子の事には驚いていた。
夫の涼介にも面識がある。
税理士は任せて下さいと言ってくれた。
裕子は子供二人にラインをして、ここに帰るように伝えたようだ。
落ち着くためにもケーキを食べようと言う事になり、すっかり冷めてしまった紅茶を入れ直した。
熱い紅茶はしみる様だったが、ケーキを美味しいと言って笑っていた。
その笑顔が切なくて、加奈子は涙をこらえるのに苦労した。
一番辛いのは祐子なのだ、加奈子が泣くのは違うと思った。
加奈子は祐子をどんと支える頼もしい存在でなければならない。
めそめそ泣いている弱い母親ではいけないのだ。
食べながら裕子の一番不安に思っている事を聞き出すと、一番は収入がない事だと言った。
健司は卒業後の就職先も決まっているが、綾はまだ今年大学受験なのだ。
提携の大学ならそのまま行けるくらいの成績はあるようだ。
東京の大学に行きたいと言っているようだが、そこまでお金を掛ける余裕はないだろうと思う。
一応東京の大学の願書も取り寄せているという事だが、こんな状況になったのだ。
裕子も娘の綾に側にいてほしいだろう。
「あのね、あの駐車場に商業ビルを建ててオフィスやショップなどの店舗に貸すと言う事を考えたらどうかしら?木造で建てるほうが建築費も安いから四階建なら木造でもそんなに規制が厳しくないと思う。そうしたら建築費のローンを返済しても家賃収入で駐車場にしてるよりたくさん入ってくるわよ。借金はしなくちゃいけないけどね。その内の一つでカフェでもやればいいんじゃない。裕子はお料理が上手だしスイーツ作りも得意じゃない」
「カフェをやるかどうかは後にして、賃貸にできるような建物を建てると言う事ね」
「うん、借金はすることになるけど腹をくくらないとお金も入らないわ。その気があるなら銀行と建築屋と不動産屋に声かけてまずはどんな大きさでいくら位かかって、収入はどのくらいになるか収支計画書を作って貰って、それから考えてもいいんじゃない。とにかく一番目はすぐに別れる事、それもあの家には一切手を出させないで、離婚することが大切よ。しっかり慰謝料と養育費をふんだくってやりましょう」
「あはは、お母さんと話しているとテンション上がるわ。何で今まで我慢してたのか自分でもよくわからない。思い切って今日ここに来てよかった。どんどん前に進めてしまうんだもん。相変わらずお母さんってすごいね。よろしくお願いします」
そう言ってすがすがしく笑った。何か吹っ切れたような笑顔だった。
いつもの裕子らしい明るい笑い声に、自分がすごいかどうかはわからないが少し安心した。
税理士は毎月家に来てくれていたし、夫の相続の時にお世話になっているので裕子の事には驚いていた。
夫の涼介にも面識がある。
税理士は任せて下さいと言ってくれた。
裕子は子供二人にラインをして、ここに帰るように伝えたようだ。
落ち着くためにもケーキを食べようと言う事になり、すっかり冷めてしまった紅茶を入れ直した。
熱い紅茶はしみる様だったが、ケーキを美味しいと言って笑っていた。
その笑顔が切なくて、加奈子は涙をこらえるのに苦労した。
一番辛いのは祐子なのだ、加奈子が泣くのは違うと思った。
加奈子は祐子をどんと支える頼もしい存在でなければならない。
めそめそ泣いている弱い母親ではいけないのだ。
食べながら裕子の一番不安に思っている事を聞き出すと、一番は収入がない事だと言った。
健司は卒業後の就職先も決まっているが、綾はまだ今年大学受験なのだ。
提携の大学ならそのまま行けるくらいの成績はあるようだ。
東京の大学に行きたいと言っているようだが、そこまでお金を掛ける余裕はないだろうと思う。
一応東京の大学の願書も取り寄せているという事だが、こんな状況になったのだ。
裕子も娘の綾に側にいてほしいだろう。
「あのね、あの駐車場に商業ビルを建ててオフィスやショップなどの店舗に貸すと言う事を考えたらどうかしら?木造で建てるほうが建築費も安いから四階建なら木造でもそんなに規制が厳しくないと思う。そうしたら建築費のローンを返済しても家賃収入で駐車場にしてるよりたくさん入ってくるわよ。借金はしなくちゃいけないけどね。その内の一つでカフェでもやればいいんじゃない。裕子はお料理が上手だしスイーツ作りも得意じゃない」
「カフェをやるかどうかは後にして、賃貸にできるような建物を建てると言う事ね」
「うん、借金はすることになるけど腹をくくらないとお金も入らないわ。その気があるなら銀行と建築屋と不動産屋に声かけてまずはどんな大きさでいくら位かかって、収入はどのくらいになるか収支計画書を作って貰って、それから考えてもいいんじゃない。とにかく一番目はすぐに別れる事、それもあの家には一切手を出させないで、離婚することが大切よ。しっかり慰謝料と養育費をふんだくってやりましょう」
「あはは、お母さんと話しているとテンション上がるわ。何で今まで我慢してたのか自分でもよくわからない。思い切って今日ここに来てよかった。どんどん前に進めてしまうんだもん。相変わらずお母さんってすごいね。よろしくお願いします」
そう言ってすがすがしく笑った。何か吹っ切れたような笑顔だった。
いつもの裕子らしい明るい笑い声に、自分がすごいかどうかはわからないが少し安心した。



