一緒にいたくて男装執事になったのに~嫉妬と溺愛とまりません~【隣国編】


「ちっ……あーコイツはこーゆー奴だったわ。本気で相手してたらたまったもんじゃねぇ……てめぇの泊まる部屋は客人用の部屋だよな?」

「そうだよ!」

「はぁ……一つ一つあたるしかねぇか……めんどくせぇ……おら、掴まれよ」

言葉通りとても面倒くさそうに腕を差し出す魔法使いさんの腕に、「お邪魔しまぁ〜す!」と元気よく捕まると、魔法使いさんのため息と共に、転移魔法が発動する。

「きたきた~!レッツゴー!!」

元気な私の掛け声と共に、綺麗な街の光が消え去り、目がぐるぐるチカチカする。


そして一瞬にして最初の部屋に到着。

だけれど、現れた部屋は私の部屋じゃなくて「ここじゃない」と、魔法使いさんに伝えると、あっという間に次の部屋に移り変わっていく。

目を見開く度に、どんどん変わる部屋に感動する。

魔法使いさんと出会って、たくさんの不思議が増えていく。それはとても胸がワクワクしてドキドキするのっ!

魔法って本当に……すごい!!


そして、いろんな客人用の部屋を魔法で渡っていると、見覚えのある部屋に辿り着いた。

「あっ!!ここだよ!!」

「はぁー、やっとかよ……」

部屋に着いた私は、魔法使いさんから手を離すと元気に駆け出し「たっだいまぁ~!!」と、部屋の中に明るい声を響かせる。