一緒にいたくて男装執事になったのに~嫉妬と溺愛とまりません~【隣国編】


すると、今日何度か見た光がまた魔法使いさんの手を纏いキラキラと輝きだす。


まさか……魔法?!
街に一体なにをするの?!?!


手を向ける方向に視線を向けると、少しだけ薄暗くなった街。

だけれど次の瞬間、私はとても素敵な光景を目にする。


薄暗くなった街中が、急にパァァァァっと光り輝く。

王城から順番に、今日通った王都の街。
たくさんの可愛い馬と出会った馬車停留所。
観光客の宿泊エリア。
船着場前の出店。

今日王城に行くまでの道を逆走するように、海に向かって光の波が広がっていく。


国全体が、彼の魔法によって順番にライトアップされていく様子は、言葉に出来ないほど美しい光景だった。

「すごい!すごい!すごい!!!なにこれ!!!!……本当に……なにこれっ!!」

大興奮して私は街の中を見渡す。


そんなバカみたいに騒ぐ私の声に気づき、気怠げにこちらに視線を移す魔法使いさん。

だけれど、私はもう景色に夢中で

夕暮れとともに突如現れた私に、驚きで目を見開いているなんてことは知らずに

ただただ美しくて綺麗な光景に

挨拶することも忘れて、大きく手を広げ「すごいすご〜い!!」と、ひたすら大はしゃぎするのだった。