ギル様のさり気ない優しさに触れる度に、私の胸は甘く、きゅんと音を立てる。
些細なことかもしれないけれど、私は嬉しくて幸せで、どんどん頬が緩んでいく。
「ふふふっ!」
私から離れていこうとするギル様の腕を、追いかけるように両手でぎゅっと捕まえた。
さっきとは逆の状況に、ギル様が驚いたように目を見開くけれど、そんなのお構い無しに腕にしがみつく。
そして、今日も大好きな人に最高の笑顔を向ける。
「ギル様っ!ありがとうございますっ!大好きですっ!!ふふふっ」
こんな風に大好きな人と気持ちが通じあって、一緒にいれるということは、とても幸せな事だと思う。
前世では知らなかった幸せな気持ちを教えてくれてありがとうございます……ギル様。
幸せと嬉しさで満面の笑みをこぼしながら愛しい腕に寄り添う。
そんな笑顔の私を見つめていたギル様は、突然ふと、どこか複雑で微妙な表情を浮かべる。
そして、なぜだか深い深いため息を吐いた。



