その姿をソファから不思議そうに見つめる私に、ギル様が急ぎ足で近づいてくると
「今から国王に挨拶に行ってくる。お前は部屋でゆっくりしていていいから、急で悪いな。いってくる」
「え~!!私も王様に挨拶してみたかったのに……」
足早に去ろうとするギル様が羨ましくて駄々をこねてしまう。
ずるい!ずるい!
私だって会ってみたかったのに……。
白髭のサンタさん……。
すると、急いでいるはずなのに足を止めると、再びソファに座る私の元へ戻ってきた。
そのまま目の前にすっとしゃがみ込んで、私に向き合うギル様。
「そのまま仕事の話になるだろうからな……そのうち会わせてやるから、大人しく待っていてくれないか?」
優しくなだめるギル様に、尖らせていた私の口がへの字に変わっていく。
その様子を見ていたギル様が、私のおでこにそっとキスを落とし「いいか?」と尋ねてくる。
そんな風にされたら、頷くしかないじゃんっ。ギル様のお仕事の邪魔をしたいわけじゃないし、無理矢理隣国まで着いてきたのは私だし……。
渋々頷き、ギル様を見送ることにした。
「わかりました……がんばって来てください。いってらっしゃい!ギル様っ!」
「あぁ、いってくる。遅くなる時は先に寝てろよ」
私の返事を聞いて最後に頭をポンッと撫でると、そそくさと立ち上がり急ぎ足で扉に向かうギル様を見送った。



