一緒にいたくて男装執事になったのに~嫉妬と溺愛とまりません~【隣国編】


え……部屋で淹れられる?そんなビジネスホテルみたいな便利なこと、この世界でありえる?

お屋敷でもお茶といえばメイドのルリやミアが、いちいち厨房で火を起こしてお湯を沸かしてお茶を淹れてくれていたけれど……


そんなことを考えていると、ギル様がソファからある場所を指さした。

そこにあるのは、一つのポットだった。

水道は確かに備え付けてあるみたいだけれど……ポットは沸かしたお湯を入れておくもので……この世界ではポット自体でお湯を沸かしたりはしないよね?


疑問に思う私をよそに、ギル様が立ち上がってポットを手に取ると、そのまま水道へと向かった。

そこで私は、またしても不思議な光景を目にする。

水道の前にポットをかざすだけで、自動で水が流れ出てくるのだ。


えぇ……どーゆーこと?!この世界にこんなに便利なシステムあるのっ?!


そして、水を注いだギル様は何の変哲もない平らな台の上にそのポットを置いた。