一緒にいたくて男装執事になったのに~嫉妬と溺愛とまりません~【隣国編】☆編集中です


その時、私たちの間に突然大きな突風が吹き荒れる。

青く綺麗な海が広がる船の上で、潮風に髪の毛をなびかせるギル様は、あまりにも絵になりすぎていた。


なにこの破壊力……!!

ギル様の全てがキラキラと光り輝いて見える私には、イケメンすぎて眩しい。

そんな眩い姿を、ぼんやりと見つめていると……。


だんだんと強くなる風に、急に慌てたギル様が私の手をぐっと力強く引っ張る。

「えっ……なっ?!」

ギル様に見とれていた私の慌てた声と、バランスを崩した体は、逞しい胸の中に吸い込まれていった。

訳がわからず驚いていると、ギル様の大きな手が私の頭をぎゅっと優しく包み込んでいく。


「えと、あの……ギル様?」

全然状況が飲み込めない私は、はるかに身長の高いギル様をキョトンと見上げると、胸元からため息混じりの呆れた声が降ってくる。

「はぁ……まったく……。お前は隣国でも女バレするんじゃないだろうな?あまりヒヤヒヤさせるな」

「え……?女バレ?」

急なこの状況と言葉の意図が分からず、私は首を傾げた。

「風でカツラが脱げそうだったぞ……忘れたのか?お前は今、男装姿だということをな」


呆れながらもギル様は、風が止むまで私の頭を守るように抱きしめ続けてくれた。