すると、目の前を歩くギル様がこちらに振り返る。 「どうした?何か言ったか?やけに機嫌が良さそうだな?」 「ふふふっ!ギル様には今日の素敵な話を、今夜ゆっくりお話しますねっ!」 「ふっ……そうか。楽しみにしている」 なんだかよく分からないけれど、さっきの風の声のおかげで、またすぐに会えるような、そんな気がした。 夢じゃないなら、気のせいじゃないなら、また魔法使いさんに会えることを願って、ギル様と共に馬車に向かって私たちは歩き出す。