イッツ・ア・マジックショータイム!~変人マジシャンの華麗なる謎解き~

僕が聞き返すと、周りにいた全員が顔を見合わせた。

そして、

「「「マジック」」」

声を揃えて答えた。

「……マジック?」

その瞬間、さっきのことを思い出す。

投げられた消しゴムを隠した二つの拳。

僕が右手を選んだあと、どちらにも消しゴムはなくて、

気づけば僕のブレザーのポケットから出てきた。

あれはマジックだったのか。

ちらりと隣を見る。

神宮寺さんは相変わらず、机に突っ伏して眠っていた。

「そ。プロのマジシャンなんだって。」

「変人すぎてそれどころじゃないけどね」

そんな声を聞きながら、僕はもう一度、神宮寺さんを見る。

のんきな僕は、すごい子が隣の席になったなぁと

ぼんやり他人事に考えていた。