電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ

ただ、お互いに事前に明日何時に家を出るなんて細かいことを連絡していないから一緒に登校するなんてこと、数週間に一度くらいしかない。

久しぶりに一緒に登校できることに嬉しさを覚えながら、二人で通学路を歩き始めた。



「千星、いつも息切れしてない? 大丈夫?」

「⋯⋯あの、ね、玲香⋯⋯いくら私の体力テストの結果が悪いから、って言っても⋯⋯さすがに、通学では息切れはしない、よ⋯⋯?」

「通学では、ってことは他ではちゃんと息切れしているようね?」

「ぁ⋯⋯えっ、と⋯⋯」



玲香にディスられてしまって必死に誤解を解いたけど、どうやら揚げ足を取られてしまったようだ。

日本語⋯⋯難しい⋯⋯。

一応純日本人ではあるけど、日本語の使い方が生まれてから十数年経った今でもあまりよくわかっていない。



「はいはーい。ちゃんと運動しましょうねー?」

「うぅ⋯⋯運動、やだあ⋯⋯」

「⋯⋯千星って、中学生なんだよね? なんで育ち盛りの中学生がこんなに体力無いのよ⋯⋯」



ついには本当に中学生なのかを疑われてしまった。もはや漫才である。