電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ

思えば、僕は小さい頃からこんな感じで、周りに興味を示さないような⋯⋯いわゆる、つまんない子どもだった。

でも、世間体とかを気にしていつもにこにこ微笑んでスルーしていた。

今回は、どうやって断ろうかな〜⋯⋯。

僕だって、むやみに人の心を傷つけたいわけじゃない。どうやったらこの人が一番傷つかない言葉になるかを考えて、その言葉を紡ぐ。



「⋯⋯ごめんね〜。僕、付き合うとか好きとか、よくわかんなくて。でも、気持ちは嬉しいよ〜? これからも、お友だちとしてよろしくね〜!」

「いっ、いえっ⋯⋯! 失礼、します⋯⋯」



そう言って、草むらの方へと走っていった女子生徒。

こんな風な告白が、一週間に一度はあるんじゃないかとい
う頻度でされていた。

付き合うだとか、好きだとか。そんな言葉が軽々しく聞こえるようになってしまった。

そう思っていたときに、輝くんが僕の家にやってきた。
輝くんは、僕の従兄弟。一つ年上で、今は中学二年生。