電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ

「は〜い、ここだよ〜」

「放送、室⋯⋯?」



朝、紡さんに提案という名の脅しをされて、そのまま断れずに了承してしまった私。

さすがに他の人に話してしまったら⋯⋯今朝よりももっと
怖い圧で脅されるかもしれない⋯⋯それはもうごめんだ。

そして、放課後になって紡さんに連れてこられたのは、放送室。

私、放送委員じゃないのに入ってもいいのかな⋯⋯?

うちの学校の放送室は用事がなければ先生でも勝手に入ることはできない。だから、基本的には放送委員しか入ることができないんだ。



「私⋯⋯委員会には入っていない、無所属なんです、が⋯⋯」

「あー⋯⋯うん。僕が連れて行くから問題ないよ〜」



いやいやいや、問題しかありませんよ!?

ニコニコと微笑みながら返事をする紡さんを横目で見ながら、放送室のドアが開くのを待った。

やっぱり、放送室も防音室なのかな⋯⋯?

周りに放送している人の声が聞こえてしまわないようにそういう工夫がされていそうだし、紡さんがドアを開けているのをみているとなんだかドアが重そうだったんだ。