世界で一番大切な親友へ

自分の身体の中で、確実に終わりの時間が近づいていることを知りながら、それでも美優の隣で「普通の高校生」として生きようとしていたのか


この時の美優には、知る術もなかった。


「夜風が冷たくなってきたね。そろそろ帰ろうか」


「うん。明日も、いつもの改札前で待ち合わせね」


「もちろん。遅刻したらおごりだからね!」


二人はそれぞれの家へと続く分かれ道で、手を振り返した。


「また明日」その言葉が、いつまでも続く当たり前の魔法だと信じて疑わなかった、高校2年生の静かな夜だった。