君に彼氏ができる、その時まで。

わたしの名前は中葉(なかば) 結麻(ゆま)


バリバリのキャリアウーマン!というほどではないが、会社員ではある。


わたしの容姿は、お世辞にも可愛いと言えないもの。


「結麻さん、おはよーございまぁす」


「あ、おはよう、聖來くん」


彼は(みなみ) 聖來(せいら)くん。


いわゆる後輩ってやつだ。


整った顔立ち。


溢れ出るオーラ。


神様が丁寧に作り上げた、欠けの1つもない容姿。


平凡かそれ以下なわたしとは正反対の存在。


「ゆーまさん?」


聖來くんの整いすぎた端正なお顔が、ズイッと視界に入ってきて、ビクッと肩が跳ねる。


「あわっ!?あ、せせせせっ、聖來くん!?」


フッ、と、聖來くんが微笑む。


かっこ、いい……


って、何思ってんだわたし!!


彼は後輩だぞ!?


「結麻さん、顔赤いっすよ?」


「ふぁっ!?え、嘘、えぇ!?」


「可愛い」


あぁぁぁぁ―――ッ、もう!!


「聖來くん、ちょっとスト「出勤したてからイチャイチャしないでいただけて?こちとら独身なんすよ」


「あ、光樹さん!…イチャイチャって、どういうことですか?」


ずうううーん、というオーラをまとわせて(まとわせたつもりで)光樹さんを睨む。


「睨んだ顔も可愛いよねー、結麻さんは」


「わたし、可愛くないんですが?おふたりとも眼科に行かれては……?」


「oh 自覚ないかー」


「ハイそこ!!仕事!!」


「あ、部長っ!すみません!!」


「いいや〜?結麻ちゃん、大丈夫だよ?きつく言ってごめんねぇ?」


ぶ、部長???


「ほらそこ2人!仕事しろ!」


「「はーい、すみませんでしたー」」


ノートパソコンを開いて、パスワードを打ち込む。


それを後ろで、部長がニヤニヤと、見つめていたとも知らずに―――