「慧くん、一緒にいいですか?」



「うん。よろしくお願いします! ひまり、一緒に食べよう!」



「うん。ごめんね、奈々波ちゃん」



奈々波は慧を誘い、慧はひまりを誘った。



「美愛ちゃん、一緒にいいですか?」



「あ、はい! お願いします」



順調に進んでいたと思われていた玲央は、佐奈ではなく、美愛を誘った。



「すみれちゃん、隣いいですか?」



「はい!」



柊人はすみれを誘った。



「一緒に食べよう! 優羽梨ちゃん!」



「はい!」



「環奈ちゃん、一緒にどうですか?」



「はい!! お願いします!」



王子が優羽梨を誘い、颯真が環奈を誘った。



「じゃあ、佐奈ちゃんお願いします!」



「じゃあ、ってなんなのさ!」



「誘ったんだからいいだろう! 誘われないよりましだろ?」



「そんなに怒らなくてもいいのに……」




~翔&佐奈~

「翔くんは、誰が気になっとるの?」



「美愛ちゃん、優羽梨ちゃん、環奈ちゃん」



「だよね~。だと思ってた」



「佐奈ちゃんは?」



「玲央くんだけ……でも、今、美愛ちゃんを誘ってたから……」



佐奈が今でも泣き出しそうになってしまった。



翔はそんな佐奈を見てられなくて、「2人で喋ろう!」と誘った。



そんな2人を玲央は見ていた。




「大丈夫? 泣かないで……」



「な、ないて、ない……よ」



「めっちゃ泣いてるじゃん!」



「翔くんがいてくれてよかったよ……」



「ねぇ、佐奈ちゃん。最高の友にならない? 俺たち」



「最高の友?」



「うん。相談し合ったりできるんじゃない? 玲央くんの気持ちを探って伝えるから! だからさ……その……」



「気になってる人の気になる人を教えてほしいってことでしょ?」



「……そういうことです!」



「お願いします!」



カメラの消えた日常に戻った今でも、他愛のないことで笑い合い、背中を預け合える。



恋人同士にはならなかったけれど、それ以上にかけがえのない、一生モノの絆。



こうして、翔と佐奈は最高の友になったのだ。



――それぞれの未来へ歩き出すための、最強で最高の味方として。


~奈々波&慧&ひまり~

「ひまりちゃん。ちょっと慧くんと2人で喋ってもいいかな?」



「もちろん、いいよ! 私、丁度あっちに行きたいなって思ってたから! 奈々波ちゃん、頑張って!」



ひまりが離れたところに行った。



「慧くんはさ、ひまりちゃんだけが好きなんだよね?」



「うん……まぁ」



「私が気になる人になる可能性はないかな……?」



「ごめん。ない……」



「だよね。分かってた。なのに、聞いた。ごめん……」



「ごめん……。俺、ひまりが……。でも、奈々波ちゃんが思い伝えようとしてくれたの知ってたよ。いい思い出になった! ありがとう」



「慧くん……」



「他に気になる人、いるでしょ? 俺といるとき、翔の方みてたから」



「え? 見てた?」



「うん。だから……。頑張って! 応援してるから」





~玲央&美愛~

「気になってる人だから誘いました。気になってる人がいるかもしれないのに、ごめんね」



「全然大丈夫だよ! ありがとう!」



「美愛ちゃんのことを知りたいって思って……。気になる人になったんだけど、趣味とかある?」



「趣味はお菓子作りとか? あ、マカロン作るのが好きなんだけど~。誕生日ケーキとかも作るよ、妹のやつとか。あとは和菓子好きやから、作ったりとかするかな~。他にもね、クッキー作ったり、バレンタインでチョコあげたりとかするからつくるよ~って、聞いてる?」



美愛は玲央の顔を覗き込んだ。



玲央は佐奈が泣き出しそうな顔で翔と違うところに行くのを見ていた。



「玲央くんは、好きなんでしょ? 佐奈ちゃんが」



「え? な、なんで? 俺は美愛ちゃんも……」



「目で追ってる。それって、恋の印じゃない?」



「私、玲央くんのこと応援してるから! だから、佐奈ちゃんにアピール頑張って! 翔くんと話して帰ってきたらアピールしたらいいんじゃない? 私も翔くんと喋りたいし……」




~柊人&すみれ~

「すみれちゃんって、好きなタイプある?」



「え? 龍之介くんかな?」



「会いたいって言ってた? あの龍之介くん?」



「うん。私、今は柊人くんが気になってるけど気が強い女だから。気持ちとか変わらないし、結構一途なの。でも、キツイ言葉とか言っちゃうから、よく小悪魔!って勘違いされちゃう……」



「すみぃ……」



「だけど心配しないでね。今は気になってるけど、もし龍之介くんが来たら、龍之介くんに行っちゃうと思う。だから私に期待しないでほしい」





~王子&優羽梨~

「誘ってくれて嬉しい。私、今王子くんが気になってるんだ」



「え? ホント?」



「うん。本当だよ?」



「実は俺も3人気になってる人いて、優羽梨ちゃんもその1人なんだ」



「その……1人……」



「優羽梨ちゃん? なんか、言った?」



「ううん、何でもない!」



「優羽梨ちゃんは俺だけじゃないよね? 好きな人」



「え?」



「まだ、気になる人かもしれないけど……。俺はすみれちゃん、環奈ちゃん、優羽梨ちゃんだよ。もしよかったら、教えてほしいな」



「いいよ。王子くんと颯真くん」



「どっちの方が気になる?」



「一緒くらい」





~颯真&環奈~

「お互い、気になってる人誘われちゃったね……。昼も夜も……」



「だね。環奈ちゃんは、柊人くんとか?」



「よく分かったね。うん。柊人くん。あと、王子くんかな」



「そうなんだ。俺は奈々波ちゃんとすみれちゃん」



「お互い頑張らないとですね!」