「ある日、突然、おじいちゃんが生前分与をすると言い出したんです。
親族に少しずつ、いろんな物が分け与えられました。
そして、おじいちゃんが言ったんです。
自分がなにをもらったのか、誰にも告げてはならない。
もちろん身内にも――」
そこから大レースですよ、といずるは言う。
「遺産に興味津々な人たちは誰がなにをもらったのか、一斉に調べはじめまして。
まあ、たぶんなんですが。
おじいちゃんは将来、遺産を誰にどう残すか。
誰がどう動くかで測ろうとしたんじゃないかと思うんですよね」
「で、お前はなにかすごい物をもらったってわけか」
「もらったときはすごい物だと思わなかったんですよ。
場合によっては、ハズレだったでしょう。
でも、それが大金に化けると気づいた人たちがいたんです。
それで、藤間くんのご家族のような人が現れました」
「最初は藤間くんに私を轢き殺させるつもりだったのかなと思ったんですが。
でも、愛する息子に自転車で轢かせるのはちょっと意味がないなと思って」
「その辺、藤間は恥ずかしがってハッキリ言わなかったんだが、なんだったんだ?」
「私を殺しても、藤間くんちにそのつづらは渡りません。
可能性があるとすれば――」
「まさか、藤間とお前を結婚させようと?」
親族に少しずつ、いろんな物が分け与えられました。
そして、おじいちゃんが言ったんです。
自分がなにをもらったのか、誰にも告げてはならない。
もちろん身内にも――」
そこから大レースですよ、といずるは言う。
「遺産に興味津々な人たちは誰がなにをもらったのか、一斉に調べはじめまして。
まあ、たぶんなんですが。
おじいちゃんは将来、遺産を誰にどう残すか。
誰がどう動くかで測ろうとしたんじゃないかと思うんですよね」
「で、お前はなにかすごい物をもらったってわけか」
「もらったときはすごい物だと思わなかったんですよ。
場合によっては、ハズレだったでしょう。
でも、それが大金に化けると気づいた人たちがいたんです。
それで、藤間くんのご家族のような人が現れました」
「最初は藤間くんに私を轢き殺させるつもりだったのかなと思ったんですが。
でも、愛する息子に自転車で轢かせるのはちょっと意味がないなと思って」
「その辺、藤間は恥ずかしがってハッキリ言わなかったんだが、なんだったんだ?」
「私を殺しても、藤間くんちにそのつづらは渡りません。
可能性があるとすれば――」
「まさか、藤間とお前を結婚させようと?」



