保健室。
ベッドに座っていると、勢いよく扉が開いた。
「あや!」
「りん?」
凛花が慌てた様子で入ってくる。
「大丈夫!?」
「大丈夫だよー……」
「日向くんから聞いたよ!」
「え?」
「倒れそうになったんでしょ?」
「あー……うん。ちょっとふらっとしただけ」
「もう!びっくりしたじゃん!」
凛花が綾花の顔を覗き込む。
「ほんとに大丈夫?」
「大丈夫大丈夫」
「よかった……」
凛花がほっと息を吐く。
そして。
「……で?」
「ん?」
「なんかあった?」
「え?」
「日向くん」
「……」
綾花の頬が、ほんの少し熱くなる。
「いや……」
「いや?」
「日向くんが……」
「うん」
「……保健室まで、おんぶしてくれた」
「…………は?」
凛花が固まる。
「おんぶ?」
「うん」
「日向くんが?」
「そう」
「……あや」
「ん?」
「それ、詳しく聞かせて」
「え?」
凛花がベッドの横に座る。
「なんでおんぶ?」
「私、ちょっとふらっとしちゃって」
「うん」
「そしたら日向くんが、保健室行こうって」
「うん」
「それで……おんぶしてくれた」
「……」
凛花がじっと綾花を見る。
「何?」
「いや」
少しだけ笑って。
「なんか、顔赤くない?」
「え!?」
綾花が慌てて頬に手を当てる。
「赤くないよ!」
「ほんと?」
「ほんと!」
「ふーん」
凛花はニヤッと笑う。
「で、日向くん何か言ってた?」
「……」
綾花は少し迷ってから。
「……俺、ほんとに本気ですよって」
「…………」
凛花の目が大きくなる。
「それ、あの状況で?」
「うん……」
「……あや」
「なに?」
「それはちょっと、意識しちゃうやつじゃない?」
「……」
綾花は何も言えなくなった。
胸の奥が、また少しだけ騒いだ。
――私は。
本当に、日向くんのことを。
少しだけでも、意識し始めているのかもしれない。
凛花はそんな綾花を見ながら、何も言わずに笑った。
――やっと、始まったかもしれない。
二人の恋が。
ベッドに座っていると、勢いよく扉が開いた。
「あや!」
「りん?」
凛花が慌てた様子で入ってくる。
「大丈夫!?」
「大丈夫だよー……」
「日向くんから聞いたよ!」
「え?」
「倒れそうになったんでしょ?」
「あー……うん。ちょっとふらっとしただけ」
「もう!びっくりしたじゃん!」
凛花が綾花の顔を覗き込む。
「ほんとに大丈夫?」
「大丈夫大丈夫」
「よかった……」
凛花がほっと息を吐く。
そして。
「……で?」
「ん?」
「なんかあった?」
「え?」
「日向くん」
「……」
綾花の頬が、ほんの少し熱くなる。
「いや……」
「いや?」
「日向くんが……」
「うん」
「……保健室まで、おんぶしてくれた」
「…………は?」
凛花が固まる。
「おんぶ?」
「うん」
「日向くんが?」
「そう」
「……あや」
「ん?」
「それ、詳しく聞かせて」
「え?」
凛花がベッドの横に座る。
「なんでおんぶ?」
「私、ちょっとふらっとしちゃって」
「うん」
「そしたら日向くんが、保健室行こうって」
「うん」
「それで……おんぶしてくれた」
「……」
凛花がじっと綾花を見る。
「何?」
「いや」
少しだけ笑って。
「なんか、顔赤くない?」
「え!?」
綾花が慌てて頬に手を当てる。
「赤くないよ!」
「ほんと?」
「ほんと!」
「ふーん」
凛花はニヤッと笑う。
「で、日向くん何か言ってた?」
「……」
綾花は少し迷ってから。
「……俺、ほんとに本気ですよって」
「…………」
凛花の目が大きくなる。
「それ、あの状況で?」
「うん……」
「……あや」
「なに?」
「それはちょっと、意識しちゃうやつじゃない?」
「……」
綾花は何も言えなくなった。
胸の奥が、また少しだけ騒いだ。
――私は。
本当に、日向くんのことを。
少しだけでも、意識し始めているのかもしれない。
凛花はそんな綾花を見ながら、何も言わずに笑った。
――やっと、始まったかもしれない。
二人の恋が。



