隠しても無駄ですよ、先輩。〜芋女を演じる私と、全部お見通しな後輩〜





高校生になってから、朝の準備の手間が減って、少し楽。


中学の頃は、校則のゆるい学校だったから髪の毛をツインテールにまとめて、メイクもバッチリして。男ウケだけを考えてたのに。




今は……真逆。


どうしたら男の人に好かれないか、どうしたら男の人の目に止まらないか。

ずっとその事を考えるのが、最近の私のルーティン。





「深月!」




なるべく誰とも視線を合わせないように机に突っ伏してた時に聞こえた声。


ずっと伏せていて暗い場所に目が馴染んでいたから、教室の電気すら眩しく感じる。




「もー、うるさいよひなちゃん」


「うるさいとは何よ!まだ朝だよ?1時間目も始まってない。なんなら朝礼前。もっとシャキッとしなさいよ。毎日毎日、机に伏せる朝なんて楽しいの?」


「…別に伏せたくて伏せてる訳じゃないよ、私も」


「だったら顔上げてなさい」





私の両頬を優しく包みながらお母さんのようなことを言ってるのは、幼稚園からの友達の黒江ひな(くろえ ひな)ちゃん。