夏休みが終わり、新学期が始まったある日の放課後。
いつものように6人で並んで歩く帰り道、ふとした沈黙が訪れた。
「ねえ、聞いてよ! 今度の文化祭の準備さ、私たちのクラス、お化け屋敷やるんだって!」
ちはるがパッと振り返り、元気よく声を上げる。
「お化け屋敷か。ちはるが脅かす側じゃなくて、ビビって泣く側なのは目に見えてるけどな」
旭がれっきとした塩対応で突っ込むと、ちはるは「失礼だな! 私だって本気出せば怖くないもん!」と頬を膨らませた。
その隣では、こはるが「文化祭の買い出し、またみんなで行こうね! 蒼、手伝ってくれる?」と蒼に満面の笑みを向ける。
「……ああ、当然だろ」
相変わらず「お兄ちゃん枠」から抜け出せない苦悩を抱えつつも、蒼は苦笑いしながら頷くしかいない。
そんな前を歩く4人の背中を、一歩引いた位置から眺めながら、みはるが低く呟いた。
「……はあ。結局、何ひとつ変わってねえじゃねえか」
「だな。でも、それがこいつららしいだろ」
ポケットに手を突っ込んだ歩が、いつも通りの平然とした声で返す。
「まあな。……でも、いつかあのバカ共が本当に結ばれたら、私たちが最初にお祝いしてやる代わりに、一生分のジュース奢らせてやるけどな」 「はは、それ賛成。絶対におごらせようぜ」
お互いの気持ちに気づかないまま、相変わらずじれったい距離感を保ち続ける兄姉たち。
そして、そんな彼らの恋の行方を誰よりも近くで、毒舌と冷静さをもって見守り続ける末っ子コンビ。
形は変わらないけれど、少しずつ、確実に温かい時間が積み重なっていく。
いつものように6人で並んで歩く帰り道、ふとした沈黙が訪れた。
「ねえ、聞いてよ! 今度の文化祭の準備さ、私たちのクラス、お化け屋敷やるんだって!」
ちはるがパッと振り返り、元気よく声を上げる。
「お化け屋敷か。ちはるが脅かす側じゃなくて、ビビって泣く側なのは目に見えてるけどな」
旭がれっきとした塩対応で突っ込むと、ちはるは「失礼だな! 私だって本気出せば怖くないもん!」と頬を膨らませた。
その隣では、こはるが「文化祭の買い出し、またみんなで行こうね! 蒼、手伝ってくれる?」と蒼に満面の笑みを向ける。
「……ああ、当然だろ」
相変わらず「お兄ちゃん枠」から抜け出せない苦悩を抱えつつも、蒼は苦笑いしながら頷くしかいない。
そんな前を歩く4人の背中を、一歩引いた位置から眺めながら、みはるが低く呟いた。
「……はあ。結局、何ひとつ変わってねえじゃねえか」
「だな。でも、それがこいつららしいだろ」
ポケットに手を突っ込んだ歩が、いつも通りの平然とした声で返す。
「まあな。……でも、いつかあのバカ共が本当に結ばれたら、私たちが最初にお祝いしてやる代わりに、一生分のジュース奢らせてやるけどな」 「はは、それ賛成。絶対におごらせようぜ」
お互いの気持ちに気づかないまま、相変わらずじれったい距離感を保ち続ける兄姉たち。
そして、そんな彼らの恋の行方を誰よりも近くで、毒舌と冷静さをもって見守り続ける末っ子コンビ。
形は変わらないけれど、少しずつ、確実に温かい時間が積み重なっていく。



