冷徹営業トップは私の限界オタクでした

朝食を食べ終えた二人は一緒に食器を片づけていた。

「ちくわくん、今日この後って空いてますか?昨日のお礼も兼ねて映画でも行きませんか?」

神崎の手から、危うく皿が滑り落ちそうになった。

「い、行きます! ぜひ一緒に行かせてください!」

幸い、今日は土曜日。神崎には特に予定もなかった。

「あ、その前に一度家に帰ってから支度してきていいですか?」

昨夜からずっと陽菜子の家にいたため、神崎はまだスーツ姿のままだった。

「私も支度したら行くので、10時に駅待ち合わせでお願いします。」

 「分かりました。では、後ほど」

 そう答えて玄関を出た神崎は、扉が閉まった瞬間、その場で顔を覆った。

 (映画……陽菜子さんと映画……!?)

耳も真っ赤になるほどだった。