その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂




激しい雨が打ちつける深夜の廃ビル。



群がる敵の大人数をたった二人で圧倒していた蓮と陸だったが、キリのない数に次第に追い詰められ、背中を合わせながら息を切らせていた



「おい陸、まだいけるか……!?」



「当たり前だろ蓮! 俺たちの意地を見せてやる!」



満身創痍の二人が覚悟を決めたその瞬間、激しい爆音と共に一台のバイクが壁を突き破るようにして現れた



ライトの光の中に浮かび上がったのは、美しく冷徹な『黒曜』の総長・九条レイ



「……私の街で、これ以上騒がしい真似はさせません」



レイはバイクから降りると、一瞬の隙もない圧倒的な強さで、二人の周りにいた敵を瞬く間に一人で完全粉砕してしまった。



その息を呑むほど気高く、最狂の強さに、蓮と陸は言葉を失って立ち尽くす



レイはガラスのように美しい瞳で二人を見つめ、静かに声をかけた。



「蓮さん、陸さん。見事な根性でした。私と一緒に、『黒曜』へ入らないでしょうか?」



その絶対的なカリスマ性に魂を奪われた二人は、地べたに膝をつき、深く頭を下げて答えた



「「はい! 喜んで、あなたと共に歩ませていただきます、総長!!」」



二人の固い忠誠の言葉を聞いたレイは、フッと綺麗に微笑むと、ポケットから二冊のシンプルな黒い手帳を取り出した