独占欲全開のモテ幼馴染が、無自覚美少女※婚約者に本気を出した結果。

「なんで柑菜にこんな事をした……!藤堂!!」


「理由?……俺は、入学した頃から、いや、小学生の頃から、女に媚びばっかり売られてきた。本当の女の優しさとか、本音とか、礼儀とか、距離感とか、全く分かんなくて。迪花は迪花で俺のこと毛嫌いしてるからさ。そんな時、柑菜が現れたんだよ。純粋無垢な、裏表ない、媚を売ってもない笑顔に、惹かれたんだ。本能的に。そこから、ずっと柑菜を探して、桃城に通ってるって知ってから、ずっと放課後探してた。そしたら、汀と笑顔で帰ってるのを見つけた。顔を赤らめてさ。しかも汀ときたら、柑菜の頭を撫でて、距離感バグらせて近づいてんだ。そりゃあ、奪いたくなるわけ。今日はごめんな、俺のこと………嫌いになった……?」


「瀬那さん………そんなことありませんよ…」


「え?」


やり方は良いことじゃあない。


でも、こんなわたしを、平凡なわたしを―――


「好きになってくれて、ありがとうございました……」


「っ…!」


「これからは、友達?として、仲良くしてくれませんか……?」


首をコトンと傾ける。


「あー…可愛い……」





「なにか言いました?」


「いいや、言ってない。……ありがとう、柑菜」


瀬那さんは、やっぱりいい人だ。


フェンスを軽々と乗り越えて、瀬那さんは去っていった……。笑顔で………


由羅くんが、わたしの指と指の間に、スルッと、指を入れてきた。


「ひゃ、ゆら、く……?」


「なんで許したの?」


「え、だって……、瀬那さんは、優しい人だから……」


「そっか、なら良かった。」


なんか、不機嫌……?


手を離した由羅くん。


「一緒に帰ろう、柑菜」


「うん!」