神様、今世のわたしは最後まで彼の隣にいられますか?


 『奏斗、次いつ会える?』

 『奏斗、わたしのどこが好きなの?』

 『ねぇ、奏斗、今度映画見に行こうよっ』

「っまたかよ」

今日もこいつの夢を見て目を覚ます。顔にモザイクかかってて、どんな顔かわからないけど何か懐かしいこいつは前世の彼女。

いつか、会ってみたい。今の俺には彼女がいるのにそんなことを思ってしまう。

「はぁ、行くか」

今日も家を出る。



「な、奏斗」

「お、流輔」

「お前絵になってんじゃん、」

「何言ってんだよ」

「桜の木と奏斗、みたいな題名でさ。彼女さんに送ったらいいじゃんっ」

「は!?お前何言ってんだよ!」

「早くっ!写真撮って彼女さんに送ろうぜ!」

「流〜、あ、奏斗くんもおはよ〜」

「じゃ、彼女来たから行くわ。奏斗もちゃんと待ってろよ〜」

「おうっ!またな」

「じゃ、流借りま〜す」

「はーい、楽しんで〜」

見送ると、

「奏斗、わたしのこと、わかる、?」

「は、知ってるわけ―」

いや、わかる。多分…

「心穏、?」

「覚えてたんだね、っ」

そう、こいつは、前世の俺の彼女。

「何で、」

急に現れるんだよ、何で、今。

「奏斗〜」

「あ、七瀬」

この七瀬が今の俺の彼女。

「え、その子誰?」

「ああ、新入生に話聞かれてただけ、」

「あ、そうなんだ〜、もういい?行こ、」

「おう、」

だめなんだ、心穏と話すなんて。だって今の俺には彼女がいるから。

でも話したい、会いたい、と思ってしまっている。

俺は本当に七瀬のことが好きなのか、?

心穏を失った悲しみを引きずって、ただの穴埋めなんじゃないのか、?

自分でもわからなかった。