私たちは、懐中電灯の細い光だけを頼りに、真っ暗な廊下を進んでいた。
目指すのは、1つ目のアイテムがありそうな、『あの子』が一番いたと思う。
『美術室』。
「ねえ、本当にあの子の呪いなのかな……」沙 愛香(すに あいか)が、ハルトの後ろに隠れるようにしながら呟く。
「……わからない。でも、アイテムを集めるしかないよ」
ハルトは私と繋いだ手を少しだけ強く握り直し、前を見据えた。
私の隣を歩く親友は、さっきから一言も喋らず、自分の爪を血が出るほど強く噛み続けている。
その時、先頭を歩いていた男子の懐中電灯の光が、廊下の壁をパッと照らした。
「おい、あれ……!」
壁一面に、赤いスプレーのようなもので大きく文字が書かれていた。
『 嘘 つ き は だ あ れ ? 』
「うわっ……!」
みんなが足を止めて息を呑んだ、その瞬間だった。
一番後ろを歩いていのた山岡 拓海(やまおか たくみ)が、突然激しく咳き込み、その場に膝をついた。
「ゲホッ、ゴホッ! ……ウッ、ア、カハッ……!」
「拓海? どうしたんだよ、急に」
近くにいた男子が肩に手をかけようとしたが、拓海はその手をパシィン!と異常な力で振り払った。
ゆっくりと立ち上がる拓海の身体が、まるで操り人形のように不自然に左右に揺れている。
「……あ」
カツン、カツンと頭を不自然に傾げながら、彼がこちらを振り返った。
その顔を見た瞬間、私は悲鳴を上げそうになって自分の口を両手で塞いだ。
拓海の目が、完全に濁っていた。
白目の中に、無数の黒いシミのようなものがじわじわと広がっている。
そして、その口元は、耳の近くまで届きそうなほど不気味につり上がっていた。
頬の右には赤く雫のマーク。
左には赤い線。
「……みつけた」
拓海の口から出たのは、彼の声ではなかった。
低くて、じっとりと湿った、まるで何人もの人間の声を重ね合わせたような、おぞましい女の子の声。
「あはは、あはははは! 嘘つき、みーつけた!」
拓海――いや、拓海に『取り憑いた何か』は、狂ったように笑いながら、一番近くにいた男子の首に凄まじい勢いで掴みかかった。
「ぎゃあああああ! 離せ、離せよ拓海!!」
「いやあああ! 来ないで!!」
廊下は一瞬にして、絶叫が渦巻く地獄絵図へと変わった。
「真衣、走れ!!」
ハルトが私の腕を強く引っ張り、暗闇の廊下を全力で走り出す。
背後からは、骨がバキバキときしむ音と、狂った女の子の笑い声がいつまでも追いかけてきた
なんとか、逃げ切った8人。
拓海とその犠牲になった八澤 小辺(はちざわ おべ)
葵が「あ、あ…っ…拓海くんと、小辺…くんは、」
叶は「…分かんない、」
続けて、
「でも…多分『あいつ』は、思い出を探してはい終わり〜じゃなくて、復讐したいんじゃない?」 「ほんと、本当にバカだよねぇ」
顔についている叶の笑顔は、狂気と恐怖と強気で混ざっていた。
「どっどうして…叶」
いつもの叶とはすこし違った。
目指すのは、1つ目のアイテムがありそうな、『あの子』が一番いたと思う。
『美術室』。
「ねえ、本当にあの子の呪いなのかな……」沙 愛香(すに あいか)が、ハルトの後ろに隠れるようにしながら呟く。
「……わからない。でも、アイテムを集めるしかないよ」
ハルトは私と繋いだ手を少しだけ強く握り直し、前を見据えた。
私の隣を歩く親友は、さっきから一言も喋らず、自分の爪を血が出るほど強く噛み続けている。
その時、先頭を歩いていた男子の懐中電灯の光が、廊下の壁をパッと照らした。
「おい、あれ……!」
壁一面に、赤いスプレーのようなもので大きく文字が書かれていた。
『 嘘 つ き は だ あ れ ? 』
「うわっ……!」
みんなが足を止めて息を呑んだ、その瞬間だった。
一番後ろを歩いていのた山岡 拓海(やまおか たくみ)が、突然激しく咳き込み、その場に膝をついた。
「ゲホッ、ゴホッ! ……ウッ、ア、カハッ……!」
「拓海? どうしたんだよ、急に」
近くにいた男子が肩に手をかけようとしたが、拓海はその手をパシィン!と異常な力で振り払った。
ゆっくりと立ち上がる拓海の身体が、まるで操り人形のように不自然に左右に揺れている。
「……あ」
カツン、カツンと頭を不自然に傾げながら、彼がこちらを振り返った。
その顔を見た瞬間、私は悲鳴を上げそうになって自分の口を両手で塞いだ。
拓海の目が、完全に濁っていた。
白目の中に、無数の黒いシミのようなものがじわじわと広がっている。
そして、その口元は、耳の近くまで届きそうなほど不気味につり上がっていた。
頬の右には赤く雫のマーク。
左には赤い線。
「……みつけた」
拓海の口から出たのは、彼の声ではなかった。
低くて、じっとりと湿った、まるで何人もの人間の声を重ね合わせたような、おぞましい女の子の声。
「あはは、あはははは! 嘘つき、みーつけた!」
拓海――いや、拓海に『取り憑いた何か』は、狂ったように笑いながら、一番近くにいた男子の首に凄まじい勢いで掴みかかった。
「ぎゃあああああ! 離せ、離せよ拓海!!」
「いやあああ! 来ないで!!」
廊下は一瞬にして、絶叫が渦巻く地獄絵図へと変わった。
「真衣、走れ!!」
ハルトが私の腕を強く引っ張り、暗闇の廊下を全力で走り出す。
背後からは、骨がバキバキときしむ音と、狂った女の子の笑い声がいつまでも追いかけてきた
なんとか、逃げ切った8人。
拓海とその犠牲になった八澤 小辺(はちざわ おべ)
葵が「あ、あ…っ…拓海くんと、小辺…くんは、」
叶は「…分かんない、」
続けて、
「でも…多分『あいつ』は、思い出を探してはい終わり〜じゃなくて、復讐したいんじゃない?」 「ほんと、本当にバカだよねぇ」
顔についている叶の笑顔は、狂気と恐怖と強気で混ざっていた。
「どっどうして…叶」
いつもの叶とはすこし違った。



