ひとまず午前中の仕事を終えて息をついていると、周りの席が続々空いていく。
……あ、お昼休みだ。
午後のスケジュールを確認すると、十四時に一件だけ取引先との打ち合わせで外出しなければならない。
窓の外は、相変わらず日差しが強い。
夏が終わる気配がまったくない。
お昼ご飯、どうしようかな。
社食が一番手っ取り早い。
それは頭では分かっているけれど──木ノ下くんに会う確率も格段に高い。
下のコンビニで買ってこよう、とお財布だけ持って席を立とうとしたら、聞き慣れた明るい声がした。
「ほのかー!お疲れー!」
総務部からわざわざ来てくれたらしい、桃果だった。
「最近会えてなかったから来ちゃった」
と、付き合いたての彼女みたいなことを言うものだから吹き出してしまう。
「今日は外回りあるの?」
「午後から一件だけだから、ランチできるよ」
「やったあ! 私も午後から会議なんだよね。時短で社食行こ!」
あまりに自然に誘われて、一瞬だけ言葉に詰まる。
でもここで断るのも違うと思って、すぐにうなずいて見せた。
「……うん、そうしよっか」
お財布を握り直して、私は桃果に促されるまま席を立った。
社食へ向かう足取りは、思っていたより重かった。
••┈┈┈┈••
……あ、お昼休みだ。
午後のスケジュールを確認すると、十四時に一件だけ取引先との打ち合わせで外出しなければならない。
窓の外は、相変わらず日差しが強い。
夏が終わる気配がまったくない。
お昼ご飯、どうしようかな。
社食が一番手っ取り早い。
それは頭では分かっているけれど──木ノ下くんに会う確率も格段に高い。
下のコンビニで買ってこよう、とお財布だけ持って席を立とうとしたら、聞き慣れた明るい声がした。
「ほのかー!お疲れー!」
総務部からわざわざ来てくれたらしい、桃果だった。
「最近会えてなかったから来ちゃった」
と、付き合いたての彼女みたいなことを言うものだから吹き出してしまう。
「今日は外回りあるの?」
「午後から一件だけだから、ランチできるよ」
「やったあ! 私も午後から会議なんだよね。時短で社食行こ!」
あまりに自然に誘われて、一瞬だけ言葉に詰まる。
でもここで断るのも違うと思って、すぐにうなずいて見せた。
「……うん、そうしよっか」
お財布を握り直して、私は桃果に促されるまま席を立った。
社食へ向かう足取りは、思っていたより重かった。
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