宴もたけなわ。
明日も仕事があるということで、二次会などはなく現地解散となった。
自然と電車組は最寄り駅へと足が向く。
そういえば何度も何度も一緒に残業をしたのに、私は木ノ下くんと帰ったことは一度もなかった。
この日は自然と、私と彼は一緒に駅へ向かって歩いていた。
途中、木ノ下くんがフラフラと左右に揺れるものだから、前から歩いてくる人にぶつかったりしないように慌てて彼の腕をつかむ。
すると、彼がふにゃりと笑った。
「あー、焼き鳥うまかった」
「木ノ下くん。ちゃんと歩けないなら飲みすぎはよくないよ」
「歩いてるじゃん」
「私が支えてるからね?」
念を押すように彼を見上げると、木ノ下くんは一度考えるように足を止めて、初めて気がついたみたいにまた笑う。
「ほんとだ。ありがとう」
その気の抜けた返事に、支えていた腕を緩めてしまいそうになる。
同時に木ノ下くんがよりかかってくるので、急いでまた体勢を立て直した。
「あのさ、普通は逆なんだからね」
「なにが?」
「普通はさ、男の人が女性を支えるんだよ」
「小関さんちっちゃいから潰しそう。その時はごめんね」
……天然なのか?木ノ下くんは。
アルコールって怖い。
身長差に苦戦しながらも、フラフラしている木ノ下くんをなんとか真っ直ぐ立たせて駅まで歩かせた。
私たちが歩くのが遅いからか、一緒に飲んでいたみんなはとっくに駅に着いている頃だろう。
なんなら電車に乗り込んでいるかもしれない。
仕事の時とは全然違う顔を見せた木ノ下くんをチラッと見上げて、不思議な心地がした。
どうやら同じ山手線に乗るらしい彼に、何度も確認する。
「外回りで合ってる?大丈夫なの?」
「うん。合ってる合ってる。……たぶん」
彼にしては珍しいというか、お酒のせいですごく適当に答えてるようにも見えてしまうので、不安にもなるけれど。
“合ってる”と言うので、二人で同じ電車に乗った。
……まあ、恵比寿までなら乗り過ごさないように見ていればいいか。
意外と空いている車内で、私は木ノ下くんを引きずるようにして座らせると、その隣に腰を下ろした。
明日も仕事があるということで、二次会などはなく現地解散となった。
自然と電車組は最寄り駅へと足が向く。
そういえば何度も何度も一緒に残業をしたのに、私は木ノ下くんと帰ったことは一度もなかった。
この日は自然と、私と彼は一緒に駅へ向かって歩いていた。
途中、木ノ下くんがフラフラと左右に揺れるものだから、前から歩いてくる人にぶつかったりしないように慌てて彼の腕をつかむ。
すると、彼がふにゃりと笑った。
「あー、焼き鳥うまかった」
「木ノ下くん。ちゃんと歩けないなら飲みすぎはよくないよ」
「歩いてるじゃん」
「私が支えてるからね?」
念を押すように彼を見上げると、木ノ下くんは一度考えるように足を止めて、初めて気がついたみたいにまた笑う。
「ほんとだ。ありがとう」
その気の抜けた返事に、支えていた腕を緩めてしまいそうになる。
同時に木ノ下くんがよりかかってくるので、急いでまた体勢を立て直した。
「あのさ、普通は逆なんだからね」
「なにが?」
「普通はさ、男の人が女性を支えるんだよ」
「小関さんちっちゃいから潰しそう。その時はごめんね」
……天然なのか?木ノ下くんは。
アルコールって怖い。
身長差に苦戦しながらも、フラフラしている木ノ下くんをなんとか真っ直ぐ立たせて駅まで歩かせた。
私たちが歩くのが遅いからか、一緒に飲んでいたみんなはとっくに駅に着いている頃だろう。
なんなら電車に乗り込んでいるかもしれない。
仕事の時とは全然違う顔を見せた木ノ下くんをチラッと見上げて、不思議な心地がした。
どうやら同じ山手線に乗るらしい彼に、何度も確認する。
「外回りで合ってる?大丈夫なの?」
「うん。合ってる合ってる。……たぶん」
彼にしては珍しいというか、お酒のせいですごく適当に答えてるようにも見えてしまうので、不安にもなるけれど。
“合ってる”と言うので、二人で同じ電車に乗った。
……まあ、恵比寿までなら乗り過ごさないように見ていればいいか。
意外と空いている車内で、私は木ノ下くんを引きずるようにして座らせると、その隣に腰を下ろした。



