………手を繋ごうとしてる?
そう、思った。
ふふっ、凛も子供だな。
せっかくなら大人の手繋ぎを教えてやる。
ゆっくり手を繋ぐ。
そこからそのまま握るのではなく、恋人繋ぎに。
「こ、琥珀っ?」
凛が驚いた顔をして、こっちを見るけど、平常心、平常心。
I’m 普通!
凛の手の甲を指でなぞる。
「ひゃあっ!?琥珀っ!!」
ドヤ顔も忘れずに。
恋人繋ぎのまま、凛を見ると。
ぷくぅぅぅぅ、と真っ赤に頬を膨らませていた。
……えっ、可愛い。
「……琥珀、恥ずかしい!」
「いや、手を繋ごうとしてきたのは凛じゃん。」
「……………………。こっ、琥珀の気のせいだもん!」
うっすら涙を浮かべた凛を見れなくて、目を逸らす。
……いや、無理だろ。
まわりの人達は「やっとできたか!!」「幼なじみのカップル、少女漫画すぎる!」「尊い……!」とか、自由に騒いでいる。
あぁ、俺はまだ恋、実ってないんだよ。
カップルとか言われるから手を離すタイミングを見失って、結局繋いだまま学校についてしまった。
……俺の日常は幼なじみから始まる。

