無口な君は、誰よりも綺麗だった。

歌も上手い。


ギターも上手い。


作曲もできる。


でもそれだけじゃない。


そのちゃんは。


人の心まで聴いてるんだ。


「……。」


俺は思わず、そのちゃんを見る。


真剣で優しくて。


誰かを大切にできる人。

(やっぱり。)

(俺は……。)

そのちゃんに出会えてよかった。


「……詩ちゃん。」


紗羅が小さく呟く。


「私……。いつもみんなを笑わせなきゃって思ってた、私が明るくしてればみんな楽しく練習できるかなって。」


「……。」


紗羅は自分の手を見る。


「だから、ちょっとくらい痛くても。
大丈夫って言わなきゃって思ってた。」

その言葉に。

胸が少し締め付けられる。

紗羅はいつもそうだった。

俺たちが落ち込んでいたら一番に気づいて。

くだらない話をして笑わせてくれて。

Astralの空気を作ってくれていた。