無口な君は、誰よりも綺麗だった。

(そのちゃん……。)

そうだ、思い返してみれば。


紗羅はいつも笑っていた。


誰よりも元気で。


誰よりも場を明るくして。


でもたまに。


練習に来ても演奏しない日があった。

「今日はちょっと手が疲れてるから!見学するね!」


そう言って笑っていた。


あれは。


本当に大丈夫だったんだろうか。

(俺、気づいてなかった。)


リーダーなのに。


仲間の変化に。

でもそのちゃんは気づいた。


紗羅の小さな違和感に。

(すごいな……。)