無口な君は、誰よりも綺麗だった。

その時。

「紗羅ちゃん。」

そのちゃんが優しく声をかけた。

「……?」


「常に完璧でいなくていいんだよ。」


「……。」

紗羅の目が少し揺れる。

「詩ちゃん……。」


「体調とか怪我だけじゃなくて。」


「調子が悪い時は、ちゃんと言ってほしい。」


そのちゃんはまっすぐ紗羅を見る。

「ちゃんとみんなに甘えて?」


「……。」


「紗羅ちゃんがいつも明るくしてくれてること、みんなちゃんと分かってるから。」


「誰も紗羅ちゃんのこと責めないよ。」

その言葉に。


紗羅の瞳が潤む。


「……。」

俺は黙ってその光景を見ていた。