無口な君は、誰よりも綺麗だった。

奏side

そのちゃんって。


本当にすごい。


(色んな音を……聴き分けてるんだ。)


ただ演奏しているだけじゃない。


相手の音の変化。


ほんの小さな違和感。


その人が隠していることまで。


ちゃんと見つけている。


俺には気づけなかったことを。


そのちゃんは、すぐに気づいた。


結局。


俺たち四人で保健室へ向かった。


だけど。

「……やっぱりいないか。」


保健室の先生は不在だった。


「まあ、いつものことだな。」


舜が苦笑しながら言う。

そして。

「紗羅、手貸して。」


「え?」


「手当てする。」


「舜できるの!?」

「簡単な応急処置な?」



舜は慣れた手つきで紗羅の指を手当てしていく。