無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「ううん、だめ。」


「……詩ちゃん?」


「紗羅ちゃんのいつもの音色じゃない。」


「……。」


「紗羅ちゃん。」


「本当は痛いんでしょ?」

その瞬間。

紗羅ちゃんの顔が、少しだけ歪んだ。

泣きそうな顔。

「……。」


「詩ちゃんには隠せないか。」

小さく笑う。

「実はね、今日の体育で……突き指しちゃって。」


「保健室行った?」


「……行ってない、大丈夫だと思ったから。」


「でも……。」

紗羅ちゃんは自分の手を見る。

「だんだん痛くなってきちゃって。」


「……。」

私はすぐに立ち上がった。

「保健室行こ。」


「え?」


「無理したらだめ。」


「でも練習……。」


「今日は辞めましょう。」

山岸先生を見る。