無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「よーし。」

山岸先生が音楽室の扉を開ける。

「今日も練習するか。」


「昨日演奏したバラードの曲、もう一回合わせてみよう。」


「「「はーい!」」」


「……はい。」


私たちはそれぞれ楽器の準備を始める。

シールドを繋ぐ音。

キーボードの電源が入る音。

ドラムのスティックを確認する音。

この時間が。

最近、少しずつ好きになっていた。

準備が終わると。

私はギターを構える。

「じゃあ、園崎のギターソロからだな。」


「はい。」

深く息を吸う。

そして。

♪──。

静かなギターの音が音楽室に響く。

そのあと。

紗羅ちゃんのキーボードが重なるはずだった。