無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「俺も聴いた。」


「このサビ前のドラム。」

朝倉くんが譜面を見る。

「俺の好きな感じだ。」


「……。」


「一緒に演奏した時に。」

私は小さく答える。

「あさ……。」

言いかけて慌てて言い直す。


「瞬くんが、こういうビート好きなのかなって。」

朝倉くんは少し目を丸くした。

「すごいな。」


「詩ってちゃんと俺たちの音も見てるんだな、ありがとうな。」

そう言って、朝倉くんは優しく私の頭に手を置いた。

ぽん。

「……。」

不思議だった。

同い年なのに。

朝倉くんは、どこかお兄ちゃんみたいな安心感がある。

「でも無理せず頼れよ。
俺たち、もう仲間だから。」


「……はい。」

気づけばこの音楽室が、この4人で居ることが私の日常になっていた。