無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「Astralのこと、考えて作ってくれたんだなって思ったら…、嬉しくて……!」

そんな風に言われるなんて思わなかった。

ただ、四人で演奏したら綺麗になる音を考えただけだった。

でもそれを喜んでくれる人がいる。

それが、すごく嬉しかった。

「ここ。」

紗羅ちゃんが譜面を指差す。

「ラスサビ前のキーボード、すごい……。」

「こんなに大事なパート作ってくれてたんだ。」

「し……紗羅ちゃんの音色は。」

少し緊張しながら言葉を続ける。

「しなやかで……温かい音だから。」

「安心して任せられると思って……。」

すると。

紗羅ちゃんの目がさらに輝く。

「詩ちゃん……!」


「今、紗羅ちゃんって呼んだ!?」


「え?」


「嬉しい!!」

次の瞬間。

「わあっ!?」

ぎゅっ。

紗羅ちゃんに思い切り抱きつかれる。

「さ、紗羅ちゃん……?」


「もう詩ちゃん大好き!」


「これからいっぱい呼んでね!」


「……。」

どうしていいか分からず固まっていると。

「はは。」

朝倉くんが小さく笑った。