無口な君は、誰よりも綺麗だった。

振り返ると。

そこには、私のお姉ちゃんが立っていた。

「お、お姉ちゃん……‎おかえり?」


「ただいま!」


「こっちに帰ってきてたんだっ」


「うん、詩が夢中でパソコン触ってるなんて珍しいじゃん!」


「あ……うん。」


私は少し照れながら画面を見る。


「ちょっと……曲作ってた。」


「え?」

お姉ちゃんは目を丸くする。

「詩が?」


「うん急にイメージが湧いてきて……。」


するとお姉ちゃんは、嬉しそうに笑った。


「詩、すごいじゃん。」


その言葉に、胸が少し痛む。



私のお姉ちゃんは

芸名Sonoで

シンガーソングライターとして活動しており、今ではたくさんの人に知られている。

昔から歌が上手で。

作る曲も綺麗で。

私にとって、自慢のお姉ちゃんだった。

だけど。

その存在が、私を苦しめたこともある。

中学生の頃。

私は黒髪で、お姉ちゃんと顔も雰囲気も似ていた。

だからすぐに。

「Sonoの妹なんだ。」


そう周りに知られた。

それもあってか元メンバーは私に言った。

「お姉ちゃんがあれだけすごいなら、詩もできるよね?」

「妹なんだから。」

「もっと完璧にしてよ。」

失敗するたびに。

比べられた。

できない自分が、恥ずかしくなった。