無口な君は、誰よりも綺麗だった。



翌日の放課後。

部室へ向かおうとしていた時、視界の端にギターケースを背負った女子生徒が映った。


「……あれ。」


黒いパーカーをシャツの上から羽織り、フードを深く被っている。


眼鏡に白いマスク。


間違いない。


あの子が、園崎詩さんか。


(本当にギターを持ってるんだ……。)


思わず足を止める。


こんな時間に、どこへ行くんだろう。


気づけば俺は、見つからないように少し距離を空けながら園崎さんの後をつけていた。


園崎さんが向かった先は――


誰もいない、校舎の屋上だった。