無口な君は、誰よりも綺麗だった。

中学の頃。

私は軽音楽部でバンドを組んでいた。

そこは――。

「できて当たり前。」

「失敗なんて許されない。」

そんな空気が漂う場所だった。

私はライブの数日前から喉を痛めていた。

それでも誰にも言えなかった。

完璧でいなきゃいけない。

みんなの期待を裏切っちゃいけない。

そう思っていたから。

だけど本番。

マイクの前で息を吸った瞬間。

声が……出なかった。

ライブが終わると、メンバーは冷たい目で私を見た。

『期待外れ。』

『まじで最悪。』

『具合悪いなら最初から来んなよ。』

『今日成功してたら、もっと上のステージに行けたのに。』

『全部、お前のせいだ。』

その言葉が、何度も何度も胸に突き刺さる。

あの日から私は。

誰かと音を奏でることをやめた。

誰もいない1人の世界が、私の居場所になった。