無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「園崎さんが伝えたかった想い。
演奏してた俺にも、真っ直ぐ届いた。」


「やっぱり園崎さんの歌……俺一番好き。」


「……う、ひゃ……。」


突然のことに頭が真っ白になる。


「た、高杉くん……?」

顔が熱い。

どうしていいか分からない。

そんな私を見て、紗羅ちゃんが頬を膨らませた。

「こらこら奏!ずるーい!
私だって詩ちゃんをぎゅーってしたいのに!」


「えぇっ!?」


思わず高杉くんを見ると、彼も照れたように慌てて体を離した。


「あっ、ご、ごめん!嬉しくて、つい……。」


その姿がおかしくて。

少しだけ笑ってしまう。

すると朝倉くんが苦笑しながら二人の頭を軽く小突いた。

「奏、紗羅。
園崎、困ってるだろ。」


「……いてっ。」


「ご、ごめん。」

二人が同時に謝る姿に、思わず笑みがこぼれる。

朝倉くんは改めて私の方を見ると、穏やかに笑った。

「でも、園崎本当にすごかったぞ。
お前がいてくれて、本当に良かった。」


「……。」


その一言だけで十分だった。

胸の奥が、じんわりと温かくなる。

(“いてくれて良かった”……。)

今まで、そんな言葉をかけてもらったことなんてなかった。

だから余計に嬉しくて。

私は少しだけ目を潤ませながら、小さく笑った。


「……ありがとう、ございます。」

その笑顔を見て、三人も自然と笑った。

今日、この四人でステージに立てて。

本当に、よかった。